おひさまと共に、生きる。
子供たちは、テントの前の広場で、いぬっころみたいにじゃれあって、ころがりまわって、笑い声が響いています。
子供の笑い声、いいですよね。
夫をはじめ、のらやプロジェクトチームの大きい子供?の男子3人も、広場で野球だのサッカーだので走り回っています。
楽しそうに遊ぶ大人、いいですよね。
外で元気に遊べば遊ぶほどに、洗濯物が増えてしまいます…
お天気が続くと、福島での我が家での、ソーラー洗濯機が懐かしい…
我が家は、いわゆるライフラインの自給の暮らしでしたので、洗濯機を動かす電気も勿論、太陽光発電からです。
沢の水を引いて、二層式の洗濯機で洗剤なしで、洗いまくり!
豊かな洗濯。
晴れた日の午前中、洗濯するのは、夫。
晴れて発電しているときに、ソーラー洗濯機を動かすのです。
自然エネルギーオタクの夫は、空を見て、雲の動きを読んで、電圧電流のメーターをにらんで、家族の洗濯物をきれいにします。
独立型の太陽光発電は、どのくらいのシステムにするのかによって、使える電気の量にかぎりがあります。
効率よく発電させながら、蓄電し、そのうえ蓄電池をいためずに長持ちさせるのには、知識と観察と経験が大事なようです。
自然エネルギーに命をかけてる夫のマニアックな発言に、???な時がある私。
電気って奥が深くて、難しくて、脳みそ、ついていけなーいーの、私。
だけど、ぴかぴか晴れた日は、ソーラー洗濯機が理にかなってるのは、わかるだよ!
太陽光発電だけのソーラー洗濯機が、きもちいいーことも!
キャンプ生活のなか、おひさまがぴかぴかした日は、ソーラー洗濯したいねー!
と、話す毎日…
願えば、叶う…!
ご近所のボランティアセンターの方から、二層式の洗濯機をいただきました。
そして、なんと、つながりぬくもりプロジェクトから、400Wの太陽光発電システムが届いたのでした!
つながりぬくもりプロジェクトは、夫が太陽電池の神様と呼んでいるエルガの桜井さんが立ち上げた、大きな支援プロジェクト。
のらやチームとして、夫も参加しています。
さっそく、施工!
さっそく、ソーラー洗濯!
きもちいいー!
おひさまと共に、生きる。
きもちいいー!
土の上に、生きる
しおかぜ、きもちいいー!
おひさま、きもちいいー!
走り回る子ども、かわいいー!
キャンプ生活、楽しみがいっぱい。
その中のひとつ…
松林の散歩。
最近のわこのお気に入りのうた、『にんげんっていいな♪』を唄いながら、環境アセスメント。
三方を海に囲まれた岸壁の松林。
海風の過酷な環境に関わらず、植生の多さに驚きます。
ワラビ、ウド、シドケ、ヨメナ、カンゾウ、ノビル…などなど食べられる植物がたくさん!
ギンラン、見つけた!
え?アワモリソウの仲間?
チゴユリの群生に、感動!
ホタルブクロが出てきていたり…
小型のヤマユリ?があったり…
花が咲くのが待ち遠しい。
岩の間には、キク科の植物がたくさん。
秋に花咲くのかな…
ゴゴメウツギがもうすぐ、咲きそう…
わかる範囲で植物の種類をかぞえてみたら…118種!
わからないのとか、見つけられていないのとかあるので、実際はもっと多いとおもいます。
植生が豊かなので、虫の種類も多いのかもしれません。
いろんな毛虫青虫を見つけたり、羽化したばかりキアゲハにウットリしたり…
海辺だから、フナムシの交尾を見たり…
ハチも何種類か飛んでいます。
いろんな鳥も鳴いています。
ここは、まったく影響ないわけではありませんが、福島の我が家にくらべると、子どもを裸足で走らせることができる。
完璧安心!ってなわけには、いかないのが、悲しいですが…
先日、子どもたちとプランターに蒔いたラディッシュとガーデンレタスも順調に育っています。
収穫が楽しみです。
はやく、畑がしたいな…
地球のいきものは、土の上でないと生きていけない…
衣食住、暮らしのすべてが、土の上に成り立っている。
私たちは、そのことを知らないでいるはずではない。
木綿の服が、きもちいいことを知っている。
有機栽培の野菜が、美味しいことを知っている。
木の家が、心地いいことを知っている。
暮らしが大切だって、みんな知っている。
だけど、文明が発達して、便利さばかり求めてしまって…
そして、お金さえあれば何でも手に入るようになって…
手に入るものが、何からできているのかとか、
どこで作られているのかとか、
誰が作っているのかとか、
わからなくなってしまった。
いや、
知ろうとしなくなった…
お金との交換で(お金が悪いという意味ではまったくなく)
無関心になってしまった。
大地が汚れて、海が汚れて、大気も汚れているのに、
それを、知っているのに
無関心になって、見ないように、便利な暮らしをしてきた。
そのつけが、今、きてしまっているし、これから、もっと、しっぺ返しをくらうように思う。
原発事故も、そのひとつだと思う。
私たちは、いろんなことに無関心すぎた。
そして、いきものとして、本当にきもちいいことを忘れてしまった。
土の上に、素足で立つことって、きもちいいじゃない?
風に吹かれて、おひさまあびるの、きもちいいじゃない?
木々の緑見ながら、おもいっきり深呼吸するの、きもちいいじゃない?
いきものとして、あたりまえのこと、
きもちいいことしか、私はしない!
みんなも、ほんとうの意味での、きもちいいことだけ、しようよ。
だめ?
だめなの?
私は、土の上に、生きるんだー!
どんとさんの『波』
波に 抱かれて
島の唄を 唄えば
ホロホロ 涙が こぼれおちる
ここは 御国か
波の音も なくて
叫んで みたけど
届かぬ 想い…
おーい おーい おーい おーい 波
おーい おーい おーい おーい また
おーい おーい おーい おーい 波
答えて おくれ
波は 汚れて
黒くなっても いいのさ
この世が 朽ちても
終わりは しない
生きて いるなら
なにか 話して おくれよ
おまえには この俺が
見えないのかね…
おーい おーい おーい おーい 波
おーい おーい おーい おーい また
おーい おーい おーい おーい 波
答えて おくれ…
詞/曲 どんと
www.songstar-dont.com/
先日、皆で浜に降りました。
このキャンプ地で、毎日見ている海へ…
海に行くよー!
の声に、こどもたちは大喜び!
わこなんて、海に出かける前から、裸になる始末…
原発事故がなかったら…
わ〜い!!わ〜い!!って、私もはしゃぐのだけど…
ずっと、垂れ流しの放射性物質…
津波のあとの、瓦礫…
そんなことを考えると、心苦しい。
だけど、海の汚染は今回の日本の大地震による原発事故だけではありません。
工場からの排水…
家庭からの排水…
そして、核実験…
などなど…
様々な人類の文明が、海を汚してしまっています。
坂道や階段をえっちらおっちらと降りて…
海に着きました。
ここの海は、ホントに美しい!
海の色が美しい!!
津波の爪痕の瓦礫もほとんどなく(もしかしたら、だれかが片付けてくれたのかもしれません)、玉石と荒い砂の海岸。
こどもたちは、ためらうことなく…
海へバシャバシャ!!
私は、恐る恐る足を…
波が、サブーンときて、ひぇ〜冷たーい♪
海って、きもちいい〜
海って、大好き〜!
波打ち際の、海遊び。
初夏の爽やかな風のなかに、ウミネコの鳴き声と、こどもたちの笑い声。
大人たちが汚してしまった海を、どうすれば浄化できるの…?
水のそばにいると、自然とどんとさんの『波』を口ずさんでしまいます。
川内村の私たちが暮らしていた場所には、大きい沢と小さい沢がありました。
大きい沢で、お昼寝のときの子守唄、どんとさんの『波』をよく唄っていました。
そして、今は、こんなにも、宇宙な唄があるのか…
と、感動しながら、海のそばで唄っています。
汚れた海、汚れた大地。
さあ、絶望して、生き抜くぞー!!
イェーイ!!
月夜
月夜…
松林のあいだから、月の光を受けた海がきらきら輝いています。
松葉にしきつめられた小道をゆっくりと歩きました。
松葉の鋭いとげとげが何層にも重なって、足を踏み入れると、ふんわりした感触の不思議な松の小道。
うつくしいものは、どうして、かなしいの…
という、小林健二さんの詩があたまのなかに、浮かびました。
うつくしいものは、かなしい…
こうして、文字にすると、見た人それぞれの受け取り方があるのでしょうね。
かなしい、と
悲しい、と
哀しい、と
愛しい。
言葉が、めんどくさくなりました。
おひさまの光をうけている、月の光りにつつまれて……
うつくしいものを前にすると、こころは、嘘をつけない。
こころを、誤魔化すことが、できない。
こころが、正直になる。
そして…
ああ、言葉は言葉でしかないんだ…と、かなしくなりました…
祈りの本質
息子くんの髪がのびてきたので、散髪。
生まれたときから、夫がチョキチョキします。
夫は、ずーっと自分の髪も自分でで散髪してきました。
性格がピタキチ(ピッタリキッチリ!してないと駄目)なので、髪も少しのびたら、ピチパチ散髪しています。
運転免許証の写真は、何回更新しても、ずーっとおんなじ髪型…
本人曰く、ズラだと思ってる人がいた、だとか(ホントに?)
私も、夫と暮らすようになってから、夫に散髪してもらうようになりました。
散髪、上手なんですよ。
カリスマ美容師に負けないくらい…
みんな、のらやカット。
キャンプで一緒のしんちゃんも散髪してもらって、のらやカット。
夫と運命的な出逢い!?をして、森で暮らすようになった私。
初めて会って、すぐにメールのやりとり…
数日後に「祈りの本質」という題でメールをもらいました。
そこには…
『祈りとは、感謝すること』
と、書かれてありました。
祈るとき、人は、何かを望み、願い事をするけれど、祈りの本質は、「感謝すること」
それを読んで、私は、惚れたのでした。
すぐに、夫の暮らす森へ遊びに行き、暮らしぶりをみて、感動。
夫の生き方にも、感動…。
で、押しかけ女房?で、現在に至ります。(いえいえ、初めて会って、いきなりお嫁においでと、言われたのだった!)
3月11日から、二ヶ月がたちました…
未曾有の災害が東北地方を襲いました。
私もはじめて訪れたときに感動し、そして家族で暮らしてきた夫の切り開いた美しい、のらやの森に地震の日から帰っていません。
それは、すごく悲しいことだけど…
海に囲まれた唐桑半島にキャンプをしていて…
海を見て…
星を見て…
月を見て…
樹を見て…
花を見て…
鳥を見て…
そして、風にふかれて、おひさまをあびて…
祈りとは、感謝すること
を反芻しています…
すべての出逢いに感謝…
目に映るものに感謝…
私の細胞ひとつひとつに、感謝…
すると、ふつふつと、あたたかく、たのしく、うれしいきもちがわいてくるのです…
楽しい人生
朝ごはんのあと、子どもたちと散歩。
私たちがキャンプしているところには、松林の遊歩道があって、てくてく歩いて行くと…
断崖絶壁の見晴らしのいい場所に出ます。
リアス式海岸の美しい風景。
大好き!です。
地平線が見えて、こころが、ひろがります。
海って、ひろーい!
地平線の向こうは、アメリカ大陸…
ふと、足元に目をやると、ちいさなちいさな、ムラサキタンポポのなかまが…
可愛すぎ…
とおく、と、ちかく…
両方見る目が大切なんだ、と思いました。
山形県の天童に避難していたころ、福島にいた友人たちも全国各地に避難したので、「みんな、バラバラになっていく…」とつぶやいたら、「ちがうよ、みんなひとつに向かってるんだよ」と夫が言いました。
海を見ていて、ふと、そんなことを思い出しました。
地震のあと、いろんな人から、メールをもらったり、なつかしい友人とも電話で話したり…
地震がきっかけで、知り合えた人もいたり…
地震がなかったら、家族と極々身近な友人だけにしかメールのやりとりをしていなかった私ですが、いろんな人とのメールのやりとりが頻繁になりました。
みんなと、つながってる感じ…
想いが、ひとつになる感じ…
インターネットって、すばらしいツールなんだと、つくづく思います。
使い方を間違えなければ…ね…
まさかまさかの、原発事故で放射能難民だけど、こんな人生もアリだなと、楽しくてしかたない毎日。
いろーんなことに、感謝!の毎日です。
4人の子どもたちが大人になって、今のこと、これからのことを話すときが楽しみです。
ぜったい、おもしろい人生が待ってる予感がするから。
楽しく生きるんだもーん。
さあ、明日もキャンプ生活楽しむぞー!
松ぼっくり…
夕方、散歩しながら、松ぼっくり拾い。
私たちのキャンプのまわりは松林。
松ぼっくりは、七輪で炭をおこすときの焚き付けにぴったりなのです。
川内村で暮らしていたとき、夏の台所は、外にありました。
七輪と素焼きの蒸しかまど。
家の中にある薪ストーブでの料理だったので、夏場は、料理すると暑くてたまりません。
炒飯を作ろうものなら、パンツいっちょうのいきおい…
それに、ぜーんぜん寒くないのに、ストーブに薪をくべるのには、気が引けます。
で、外で、少ない燃料での料理。
七輪に小枝や松ぼっくりで料理。
蒸しかまどでパンやケーキを焼いたり…
その辺に落ちているもので、少ない量で、料理できる七輪と蒸しかまどに、料理するたび感動!
料理するのが、おもしろい!
楽しいっ!
七輪といい、蒸しかまどといい、先人の人の知恵には驚かされます。
とくに、蒸しかまどの熱効率のよさはは、すばらしいのです。
ワラやモミガラでごはんが炊けるって、すごい!
ムダにしない、つつましい暮らしをしていた人たちの知恵…
今の私たちは、どうでしょうか…
コンセントを差し込むだけで、いくらでも電気が使える。(お金さえ払えば…)
なーんにも、考えないで…
電気が、どうやって作られているのか…
何で、作られているのか…
今回の原発事故で原発のことを知って、気づいた人がたくさんいると思います。
だけど、それは、ほんとにいいことなのかな…と、疑問に感じているのが、正直な私の気持ちです。
いろんな人が、エネルギーに感心を持つのは、とーってもいいこと!です。
私も、いきものの遺伝子を傷つけ、地球を汚す放射能を生み出す原発は、きらい。
だけど…
今の私たちの暮らし方…
経済のしくみ…
それを変えずに、ただ、原発を無くし自然エネルギーを増やして、OKとは、思えません。
湯飲みに注がれた、たった一杯のお茶でさえ、電気と経済の恩恵を受けている…?
水道水は、どうやって、蛇口までとどくの…?
お茶は、どこで、どうやって作られているの…?
湯飲みは、誰が、どこで…?
じゃ、すべて、自分で作って、料理は、薪だといいのか…
というのも、違うと思っています。
私は、縁あって、自然エネルギー馬鹿の夫と出会い、沢の水と薪と太陽電池でのライフラインの時給の暮らしをしていたけど(それが、とーっても、好き!)、日本中の人が同じことをしていたら、あちこち禿げ山だらけになってしまうでしょう。
マンションなどの集合住宅に住んでる人は、薪は使えないし…
人が多すぎる…
世界中…
私たちは、いったい、どうしたら、いいのだろう。
まず、生活を変えてみること…
ゆる〜く、少しずつ…ではなく、ガラリと!
そして、何がいいのかわるいのかを、自分で考えて行動するしかない、のだと思います。
夕方、拾った松ぼっくりで、七輪に炭をおこしました。
お茶のためのお湯をわかしたり、湯タンポにお湯をいれたりしました。
けれど、必要でなくても、キャンプしていると、火がある、ということに、とても安心感がある。
それは、遠い遠い記憶からきているように感じます。
火を見て、火のことを考えていると…
人間って、エネルギーを消費しなければ、生きていけないんだな…と思いました。
人間らしいって、どういうことだろう…
ほんと、私たちは、どうしたら、いいのだろう…
ん〜なんだか、まとまらない文章になってしまいました…